HTTPs通信とTCP通信の違いについて

HTTPs通信とTCP通信の違いについて ITインフラ
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この記事の最終更新日: 2023年12月25日

インターネット通信には様々なプロトコルが使用されますが、特にHTTPsとTCPは重要です。これらのプロトコルは、データの送受信において異なる役割を果たします。この記事では、これら二つのプロトコルの違いについて解説します。

TCP通信の基礎

TCP(Transmission Control Protocol)通信は、インターネット上でデータを安全かつ確実に送受信するための重要なプロトコルです。このプロトコルは、Webブラウジング、メールの送受信、ファイル転送など、日常的に利用される多くのアプリケーションで使用されています。

TCPの特徴

  1. 信頼性のある通信: TCPは、データが正確に送信され、順序どおりに到着することを保証します。
  2. フロー制御: 送信側と受信側のデータ処理速度の差を調整し、データの損失を防ぎます。
  3. 輻輳制御: ネットワークの過負荷を防ぎ、データ転送速度を適切に調整します。

TCP通信の仕組み

TCP通信は「ハンドシェイク」というプロセスで開始されます。このプロセスは、データ送受信の前に接続を確立するために行われます。

3ウェイハンドシェイク

  1. SYN: クライアントからサーバーへ接続要求(SYNパケット)を送信します。
  2. SYN-ACK: サーバーは、接続要求を受け取り、確認応答(SYN-ACKパケット)をクライアントに送ります。
  3. ACK: クライアントは、確認応答を受け取ったことをサーバーに通知します(ACKパケット)。

このプロセスが完了すると、TCP接続が確立され、データの送受信が開始されます。

データの送受信

接続が確立されると、TCPはデータをセグメントと呼ばれる小さな単位に分割して送信します。各セグメントには、データの順序を保証するためのシーケンス番号が含まれています。

信頼性の確保

TCPは、送信された各セグメントに対する確認応答(ACK)を必要とします。確認応答がない場合、TCPはデータを再送信します。これにより、データが正確に送受信されることが保証されます。

終了処理

通信が完了した後、TCP接続は終了処理を行います。これは通常、「4ウェイハンドシェイク」と呼ばれるプロセスを通じて行われます。両方の通信参加者が接続の終了を合意し、データ送受信を停止します。

HTTPs通信:安全なWeb通信

特徴

  • 暗号化: データを暗号化して送受信し、安全性を高めます。
  • SSL/TLSプロトコル: 安全な通信を提供するためのプロトコル。

通信の流れ

  • HTTPS接続: クライアントとサーバー間の暗号化された接続。
  • SSL/TLSハンドシェイク: セキュリティ認証と鍵交換のプロセス。
  • データの暗号化: 送受信されるデータの暗号化と復号。

主な違い

  1. セキュリティ層:
    • TCP: 基本的な通信のみ。データの暗号化は行いません。
    • HTTPS: SSL/TLSを通じてデータの暗号化を行います。
  2. 使用目的:
    • TCP: あらゆる種類のデータ転送に使用。
    • HTTPS: Webブラウザやサーバー間の安全な通信に使用。
  3. プロトコルレイヤー:
    • TCP: トランスポート層に位置し、基本的なデータ転送を担当。
    • HTTPS: アプリケーション層に位置し、HTTP通信にセキュリティ層を追加。

まとめ

TCPはインターネット通信の基礎を形成し、データの信頼性の高い転送を提供します。一方、HTTPSはTCP上に構築され、Web通信の安全性を高めるために暗号化を追加します。これらのプロトコルは、それぞれ異なるレイヤーで動作し、インターネット通信の異なる側面を担っています。

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