この記事の最終更新日: 2023年5月4日
はじめに
プログラミングを学んでいると、スタティック(static)メソッドとインスタンス(instance)メソッドという言葉を聞くことがあります。これらは、オブジェクト指向プログラミングにおいて重要な概念です。スタティックメソッドとインスタンスメソッドの違いを説明していきます。
スタティックメソッドとは
スタティックメソッドは、クラスに属するメソッドで、インスタンス(オブジェクト)を作成せずに直接クラスから呼び出すことができます。スタティックメソッドは、インスタンスの状態に依存しない操作に適しています。
例えば、数学の関数(例: 三角関数、対数関数など)はスタティックメソッドとして定義することが適切です。これらの関数は、特定のオブジェクトに依存せず、入力された数値に基づいて結果を返すためです。
インスタンスメソッドとは
インスタンスメソッドは、特定のオブジェクト(インスタンス)に属するメソッドで、そのオブジェクトの状態や振る舞いに関係します。インスタンスメソッドを使用するには、まずオブジェクトを作成する必要があります。
例えば、銀行口座を表すクラスがあるとき、口座残高を調べるメソッドや送金するメソッドはインスタンスメソッドとして定義することが適切です。これらのメソッドは、特定の口座に関連する情報(口座残高や送金履歴など)に基づいて処理を行うためです。
スタティックメソッドとインスタンスメソッドの違い
スタティックメソッドとインスタンスメソッドの違いは、以下の点にまとめられます。
- スタティックメソッドはクラスに属し、インスタンスを作成せずに直接呼び出すことができます。インスタンスメソッドは特定のインスタンスに属し、オブジェクトを作成した後で呼び出す必要があります。
- スタティックメソッドは、オブジェクトの状態に依存しない操作に適しています。一方、インスタンスメソッドは、オブジェクトの状態や振る舞いに関連する操作に適しています。
- スタティックメソッド内では、インスタンス変数やインスタンスメソッドにアクセスできません。インスタンスメソッド内では、インスタンス変数や他のインスタンスメソッドにアクセスできます。
まとめ
スタティックメソッドとインスタンスメソッドは、それぞれ異なる目的で使用されるべきメソッドです。オブジェクトの状態に依存しない操作にはスタティックメソッドを、オブジェクトの状態や振る舞いに関連する操作にはインスタンスメソッドを使い分けることで、効率的で分かりやすいプログラムを作成することができます
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