この記事の最終更新日: 2023年4月25日
Yarnとnpm（Node Package Manager）は、JavaScriptのパッケージ管理ツールです。どちらも開発者が依存関係を管理し、プロジェクトに必要なライブラリやモジュールをインストールできるようにするものです。しかし、両者にはいくつかの違いがあります。
- パフォーマンス
Yarnはnpmよりも高速であることがよく知られています。Yarnは並列インストールをサポートし、パッケージのインストール速度を向上させています。npmでは、以前はシーケンシャルにパッケージがインストールされていましたが、npm 5以降では並列インストールもサポートされています。 - パッケージのキャッシング
Yarnとnpmはどちらもインストール済みのパッケージをキャッシュしますが、Yarnはオフライン環境での再インストールが容易であるため、通常はキャッシュの利用効率が高くなります。 - lockファイル
Yarnはyarn.lockファイルを使って、依存関係のバージョンを正確に記録します。これにより、同じ依存関係を持つ他の開発者との間で一貫性が保たれます。npmにはpackage-lock.jsonやnpm-shrinkwrap.jsonがあり、同様の目的を果たしますが、Yarnが登場する以前のnpmのバージョンでは、この機能は不十分であるとされていました。 - セキュリティ
Yarnはパッケージのインストール時に自動的にチェックサムを実行し、コードの完全性を検証します。npmも同様の機能を提供していますが、Yarnはセキュリティに対する意識が高いとされています。 - CLIのユーザビリティ
YarnとnpmはCLI（コマンドラインインターフェース）で操作されますが、Yarnはよりシンプルで使いやすいコマンドが多いとされています。
最終的には、Yarnとnpmのどちらを選択するかは、開発者の好みやプロジェクトの要件によります。しかし、両者はお互いに競合し、機能を改善しているため、どちらを選んでも現代のJavaScript開発においては十分な機能を提供しています。
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