Figmaを使いこなすWebエンジニアは最強！開発効率とチーム連携を劇的改善する方法

この記事の最終更新日: 2025年4月26日

はじめに

Figmaは、「デザインとコードの距離を限りなくゼロに近づける」クラウド型のデザインツールです。もともとはデザイナー向けに開発されましたが、今ではエンジニアの開発作業にも欠かせない存在になっています。特にDev Modeや自動コード生成の機能が充実し、Webエンジニアの作業効率を大きく向上させる力を持っています。

この記事では、WebエンジニアがFigmaを使うことで得られるメリットや、実際の使い方、学習の進め方についてわかりやすく紹介していきます。

1. Figmaって何？── “見るだけ”じゃないツール

Figmaは単なるデザイン確認ツールではありません。設計から実装、テスト、運用に至るまで、開発プロセス全体を支える力を持っています。

機能	デザイナー向けの使い方	エンジニア向けの使い方
Dev Mode	デザインデータの納品が簡単に	CSSやTailwind用のコードをすぐコピーできる
Variablesとデザイントークン	色や余白のルールを一括管理	SCSSや設定ファイルにそのまま反映できる
オートレイアウト	レスポンシブデザインを試せる	コードに落とし込む際の参考になる
プラグイン機能	アイコンや図形を自動で作成	コードの品質チェックや補助に使える
FigJam	要件整理やアイデア出しに活用	設計やAPIレビューにも使える

ポイント: Figmaは、デザインを作るだけでなく、開発チーム全体を支えるツールになっています。

2. WebエンジニアがFigmaを使う5つのメリット

仕様書が不要になる
- Dev Modeを使えば、デザインデータから必要な情報をすぐに確認できるので、面倒な仕様書を作る手間が省けます。
デザインとコードがずれにくい
- 色や文字サイズなどをFigma上で一括管理できるので、開発時に「どれが正しいんだっけ？」と迷わなくなります。
テスト作業がスムーズに
- 実装後、デザインとのズレを簡単に比較できるため、手戻りが減ります。
実装前にユーザーの反応を確認できる
- デザインの段階で動きのあるプロトタイプを作り、ユーザーテストができるので、大きな修正が発生しにくくなります。
新人エンジニアの立ち上がりが早い
- 新しくプロジェクトに参加した人でも、Figmaファイルを見るだけで画面の構成や動き方がわかります。

3. 実際の流れ：Kickoffからリリースまで

プロジェクト開始（FigJam活用）
- チームで目標やターゲットユーザー、成功指標をまとめます。
デザインルールを決める
- 色やフォント、間隔を決めて、Variables（変数）にまとめます。
画面デザインとコンポーネント作成
- どのパーツも再利用しやすいように設計し、アクセシビリティにも配慮します。
Dev Modeで実装準備
- 「実装準備OK」のマークをつけて、エンジニアに渡します。
コード実装とStorybookでレビュー
- 実装と同時にFigmaとの見比べレビューを行い、ズレを防ぎます。
テストとフィードバック
- 実装した画面とFigmaのデザインをピクセル単位で比較して確認します。

4. 実際の改善例（BtoBサービスの場合）

導入前（Figmaなし）	導入後（Figmaあり）
デザインから実装完了まで平均4.2日	平均1.6日（約60％短縮）
リリース時のバグ38件	11件に削減（約70％減少）
新規メンバーの立ち上げに3週間	5日で即戦力化

実例紹介: ある国内のSaaS企業では、Figmaを導入して半年でデザイン工数を大幅に削減し、より多くの新機能開発に時間を使えるようになりました。

5. よくある失敗とその防ぎ方

失敗例	原因	防ぎ方
コンポーネントがバラバラ	名前付けルールがない	名前付けを統一し、チェックツールを使う
Dev Modeがうまく活用されない	デザイナーとエンジニアでファイルが分かれている	1つのファイルにまとめ、常に最新に保つ
Variables（設定）が膨れ上がる	無計画に色やサイズを追加	基本色・中間色・アクセント色だけに絞る