この記事の最終更新日: 2025年4月21日

Web開発をしていると、HTTPsやTCPといった用語を目にする機会が多いですよね。しかし、「何となく知っているけど正確な違いが曖昧…」というエンジニアも意外と多いのではないでしょうか?この記事では、HTTPs通信とTCP通信について、基本から分かりやすく整理して解説します。
HTTPs通信とは?
HTTPs(Hypertext Transfer Protocol Secure)は、HTTPにSSL/TLSプロトコルを追加し、通信を暗号化することで安全なデータのやり取りを実現するプロトコルです。主にウェブサイトへのアクセスに使われており、オンラインバンキングやECサイトなど、個人情報を取り扱うサービスでは必須の技術となっています。
- 特徴:
- 通信が暗号化されているため、第三者によるデータの盗聴や改ざんを防止。
- ブラウザとサーバ間で認証(証明書を用いた信頼性確認)を行い、安全性を担保。
TCP通信とは?
TCP(Transmission Control Protocol)は、インターネット上でデータを確実に届けるための基本的なプロトコルです。HTTPsのようなアプリケーション層のプロトコルは、TCPを基盤に動作しています。
- 特徴:
- データが順序通り、かつ確実に相手に届くよう管理される。
- 通信の信頼性が高く、通信途中でデータが損失した場合にも再送信する機能を持つ。
HTTPsとTCPの関係性
HTTPs通信は、TCP通信をベースにして動作します。具体的には、TCPによって通信相手とのコネクションが確立された後、そのコネクション上でSSL/TLSによる暗号化が行われ、HTTPプロトコルによってウェブページのコンテンツが送受信されるという流れです。
イメージとしては、TCPが「安定した通信路」を提供し、その上にHTTPsが「安全なデータのやり取り」を行うための仕組みを乗せている、と考えると分かりやすいでしょう。
エンジニアとして知っておくべきポイント
- パフォーマンスの理解: HTTPs通信は暗号化処理が必要なため、TCP通信だけの場合よりも処理負荷が高まります。
- トラブルシューティングの理解: 通信トラブルが起きた際、TCP層とHTTPs層のどちらに原因があるのかを見極めることが重要です。
- セキュリティの理解: HTTPsで使用するSSL/TLSの設定ミスはセキュリティリスクとなるため、適切な設定方法を把握しておく必要があります。
まとめ
HTTPsとTCPの違いを正確に理解することで、通信トラブルの解決やセキュアなサービス開発に役立ちます。Webエンジニアとして、これらの基本的な通信プロトコルの理解を深めることは、信頼されるエンジニアへの第一歩です。

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